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千葉県九十九里町にある酒屋”太田屋酒店”のブログです。
お酒・店舗情報などを中心に更新していきますので、宜しくお願い致します。

2011-08-24

お疲れネズミにスモモ感

砂像日記も書いて、今日は終わり。
というわけにはいきません。

お酒紹介してないんですよ。御酒。

では、改めまして。
夏なのに白もロゼも紹介せずに本日も赤を紹介しようとしている飯島です。


レ・シャン・リーブル ラール・デ・ショワ 2006
このラベル。
一回飲んだら忘れませんね。

以前、紹介したダール・エ・リボのダールさん(ルネ・ジャン・ダール)が運営する
レ・シャン・リーブル社
によるピュアで軽快な赤ワインになります。

 レ・シャン・リーブルは”自由な畑(領域)”という意味で
とにかく枠にとらわれず
様々な生産者からブドウを買い付けて美味しいと思うワインを造っています。
畑の個性というより人の個性を感じそうですよね。

美味しいものはワインだけに限らず、ダールさんが追求した食材も扱っています。
ただ、ワイン以外は残念ながら日本には入っていないみたい。

 ラベルに疲れた感のあるネズミと漢字の”鼠”が書かれています。
ダールさん自身、大の日本好きでネズミ年生まれだからだそうで、
疲れた感は別として、このキャラクターも本人に似てます。

豚の絵はラール・デ・ショワ(豚肉の脂の多い部位)だから。
飲みながらラベルを見てると豚が食べたくなってきます。

 抜栓すると、コルクがピンク。
豚だから?
でも、なんか魚肉ソーセージに見えてこなくも。


肝心の中身はというと。

少し熟成した色合いで、多少の濁りも。
香りは前知識で、還元香がかなりあるかもと思っていたんですが、
少々香る程度で、グラスをグルングルンしてたら気にならなくなってました。

そして、甘酸っぱい梅のような香り。
抜栓から二日目くらいには香りも全開。

味わいは軽やかでサラサラ。
旨味と酸味のバランスが抜群で
全体的に控えめかなと思っていると、甘旨味を伴った酸味が
 じんわりときます。

 余韻には甘味ある香りが残っていて、
これはあんまり、いい表現ではないと思いますが
 酸味・旨味感と余韻からか、
昔、駄菓子屋にあったスモモの汁を思い出しました。

素直に書きます。



そんなスモモ感を共感してくれる人がいるとは思えませんが、ぜひ。

・・・なんか、美味しいものを紹介している文章じゃなくなってしまったんですが、
遊び心の感じれる安旨ワインです。

2011-08-23

砂の芸術

九十九里に砂像を復活させよう!ということで、
先日、九十九里浜にて砂像を作ってきました。

初めは観光に来た人や家族連れを招待して、砂像教室を行いたかったんですが、
思い立ったのが夏直前だった事もあり、
やむを得ず今回は身内のみで経験者を呼び、作り方を勉強!ということに。

まぁ、今の商工会にいる人の大半が、砂像を作ったことが無かったんで丁度良かったんですが。



そんなこんなで、3日前から削る前の下準備。
一段一段、砂を積んで踏んで叩いて、できた三段。
糊とかは一切使わないんです。
水と砂だけ。
糊を使うのは全て削り終わってから。



上から順に枠を取って削ります。


とにかく、削ります。
勢いよくやらないとなかなか進まないんです。
でも、丁寧さも重要。

崩してしまうとなかなか戻せません。


そして、完成。

これがライトアップとかすると綺麗なんですよね。

常に4、5人が交代しながら削っていって、4時間くらいで完成。
 昔あった大型のなんて数週間かけてたそうです。

正直4時間でも大変だったんですが、楽しかったんで
次は大型も挑戦したいですね。
せっかく作り方を勉強した訳ですし。



そんな砂像経験日記は以上。
書いてるうちに長くなってしまったんで、お酒紹介の投稿は別にしようかと。

2011-08-17

寝る前の余韻

お盆も終わり、今日から働き始めだった方も多いんですかね。

今年は(というか去年も)お盆全てが晴天という海辺の酒屋としては恵まれた天気だったわけで。
九十九里にもたくさんの人が。


今日はそんなお盆の日記。




焼肉 清左ヱ門
まずは、いつも連休になると集団で押し寄せている山武市の焼肉「清左ヱ門」へ。
女将さんが同級生で、この日も笑顔振りまいてました。
写真は毎度の注文、塩ロース。
あぶる程度に焼いてゴマだれで。
美味しいです。
千葉に来た際には是非。




そして、今年は海水浴も。
九十九里に住んでいながら、なかなか入りに行けてなかったんですが、久々に。

写真のとおり、真夜中です。
月明かり照らす中、意外と気持ち良く投げあってました。




そして、 お盆中に飲んだワイン。

ラ・グランド・コリーヌ Sc 2004
個人的に購入したワインです。

このワインを造っているのは日本人の大岡弘武さん。
あえて畑労働の厳しい北ローヌ地方に拠点をおき、
ブドウに関しては生産量が少なくなってもいいから良いブドウを育て上げる。
そんな熱い自然派の造り手。

味わいはエキス感がとても綺麗でドライ。
失敗したのが、少し冷やしすぎていた点。
(冷やしすぎでドライに感じたってことはないとは思いますが)
残り少なくなってきた頃に味わいがハッキリしてきました。

全体的に丸みある優しい味わいで、飲んでから余韻に至るまでがスローというか。
一つ一つの味わいがゆっくり現れて、ゆっくりと消えていく、そんな感じ。
しみじみきました。
今度、別のワインのル・カノンも飲んでみたくなりました。






マルセル・ラピエール レザン・ゴーロワ 2010
こちらは先日当店に入荷したワインのうちの一本。

自然派ボージョレーの重鎮マルセル・ラピエールのワイン。
現在の「自然派ワイン」を作り上げたと言っても過言ではない有名な人物。
残念ながら、昨年お亡くなりになられた為
ラピエールさんの造ったワインを味わえるのはゴーロワは2010年が最後。

グラスに注ぐ前からガメイ特有のイチゴの甘い香りが漂います。
とても軽快でサラサラとしてるんですが、柔らかな甘みと旨みが良いです。
ただ、ラピエールの看板ワイン「モルゴン」のセカンドにあたる為か、
デイリーワイン感はありますが、
気軽に楽しむにはもってこい。

一緒に飲んだシェフ山中いわく、寝る前に余韻がうっすら残ってたって言ってました。
伸びのパワーが違うんですかね。

今度はモルゴンを。


マルセル・ラピエール レザン・ゴーロワ 2008 はこちら!

そんな、2011年のお盆。

2011-08-11

ローヌのなでしこ

昨日の日韓戦、スゴかったですね。
なでしこに負けず劣らずで、男子もワールドカップが楽しみです。
そんな、日韓戦の余韻に浸りながらワインを飲んでいた飯島です。


今週、赤が4種類入荷しましたので、ご紹介。

一本目は、時事ネタに便乗しちゃいます。
なでしこ的なローヌの赤ワインになります。

昨日飲んでいてフレーズが思いつき、迷った挙句に書いちゃってます。
まぁ、最後まで読んでやってください。




ダール・エ・リボ セル・プランタン・クローズ・エルミタージュ 2008

造り手はローヌ地方を代表する自然派ワインの生産者のダール・エ・リボ。
ダールさん(ルネ・ジャン・ダール)とリボさん(フランソワ・リボ)の2人によって運営されるドメーヌです。
自然派の作りが目的ではなく、あくまで美味しいワインを造ることを目的としている
知る人ぞ知るスゴイ造り手。

今回のワインは、その造り手のワインの中で
通常のクローズ・エルミタージュの若飲み版にあたります。
ダール・エ・リボを比較的手ごろなお値段で味わえちゃいます。




抜栓してみると、合成コルクでした。
コルク臭対策。

ぶどう品種はシラー100%。
色も黒みを帯びています。


香りはそんなに強くはないですが、シラーらしいスパイシーな香り。
気になる酸化還元臭もありませんでした。

口に含んだ瞬間にブドウエキス満々の果実味と、しっかりしてます!酸味。
わずかな微炭酸が残っていて、ピリリッときます。
余韻で甘味とスパイシーな香りが鼻から抜けて〆てくれます。

・・・と、ここでふと
味わいは濃いのになんか丸みがあって軽やか?

アルコールが11%と低めで、渋みも細やかだからなのか
シラー特有のガッチリな骨太感がなく
なんだか上品。

ちなみに、シラーという品種は男性的で力強い品種なんて言われるんですが、
ダール・エ・リボではとてもエレガントで女性的な為、
女性冠詞である「ラ」を付けたラ・シラーと呼ぶそうです。

今回感じた味わいが、それに当てはまっているのかはわからないんですが。



そんなこんなで「女性的なシラー・・・あ~、なでしこ的な~」って考えに至ったわけです。

まぁ、そんな例えはどうだっていいんです。
そんなパワフルだけど上品さのあるちょっと変化球なローヌの赤、美味しくてオススメです。

ダール・エ・リボ セル・プランタン・クローズ・エルミタージュ 2008 はこちら!


2011-08-04

開栓注意の横倒厳禁!

頂き物のカブトムシ。
近所では、誰ももらってくれませんでした。
現代っ子はアナログな虫に興味がないんですかね。
小学校のころなんか筆箱の消しゴムの位置にクワガタが入ってましたけどね。

そんなシェフ山中のブログにあわせて虫ネタで8月をスタート、飯島です。




今日は以前ご紹介した寺田本家のお酒で、またまた変わり種をご紹介!




むすひ MUSUBI
発芽玄米酒の「むすひ」。
玄米酒なんで、お米は一切削っていません。
そして、発泡しているお酒。

「むすひ」と書いて「むすび」と読むらしいです。
ずーっと「むすひ、むすひ!」言ってました。

蓋がかなり脅してます。
でも、扱いはホントに注意が必要なんです。

このお酒、瓶内でまだ酵母が生きている為
常温保管なんてすれば発酵が進んで破裂しちゃいます。

底にはまっ白いもろみ。
旨味が出てそうです。


細心の注意を払って開けます・・・
シュワシュワっときて。

もろみが浮いてきて。
はい、噴き出しました。


・・・注意したのに。
正しい開け方は5分~10分かけてじっくり開けるのが正解。
写真を撮りつつやってたらダメですね。



飲むまでの前置き長くなりましたが、
香りは前回の五人娘の純米酒同様の酸味と穀物がダイレクトにくる香り。
ヌカっぽいです。
不思議と香ばしさも感じられます。 

一口飲めば、シュワっと炭酸がきて爽やかです。
でも、それは最初だけ。
口いっぱいに酸味が広がります。
 もちろん、旨みもたっぷり。

惣菜系のつまみが欲しくなりますね。

初めて飲む方は日本酒という概念は捨てて飲んでください。
 白ワインの方が近いものがあるんじゃないかってぐらいです。
でも、鼻から抜ける感じは穀物そのもの。

 このお酒を飲んだのは今回で3回目ぐらいなんですが、
初めて飲んだときは衝撃を受けたものの、今では心構えが出来てるのか?飲みやすいくらいです。


そして、蔵元オススメの飲み方も試してみました。
まずは、リンゴジュース割り。
独特の香りはリンゴジュースが前面に出て隠れます。 
個人的にはそのままの方が好きですが、
飲みづらい方にはいいかもしれないです。

続いて、豆乳割り
 これは面白いです。
 むすひがベースになって豆乳は酸味にまろやかさをプラスしてくれます。
ヨーグルトっぽくなりますが、お酒として美味しいです。


ちなみにこのお酒は、味わいが常に変化しているそうで、出荷したては少し甘みがあるそうです。
そして、一本一本様子が異なるという、普通では「無し」になりそうな考え方。
でも、それが生きているお酒ならではと造り手は考えています。

健康や長寿に役立つものとしても造られていて、
飲むとお腹の調子が良くなった・体の調子が良くなって元気になった・血糖値が下がった
などの声もあるそうです。
体を気遣ったお酒の飲み方もできると思います。

 一度、試してみてください。

むすひ MUSUBI はこちら!