説明

千葉県九十九里町にある酒屋”太田屋酒店”のブログです。
お酒・店舗情報などを中心に更新していきますので、宜しくお願い致します。

2012-10-19

山のおんぶ


先週末、山武市で行われた「山のおんぶ」に参加してきました。
今回、はちどり食堂さんと一緒になってワインを持ち込み出店です。

 


はちどりさんはオリジナル塩麹ソーセージを焼いて出していたわけですが、
これがまた”大”がついちゃう人気ぶり!
毎度の如く、手伝ってもらってる三浦氏も今回は写真のとおり焼き師です。
休む暇なしでソーセージ転がしまくっとりました。 
そして、そんな予想外な三浦氏の働きっぷりを見て、僕も忙しそうに突っ立っていたわけです。

ソーセージを焼き始めると煙につられてソーセージ待ちの行列ができ、
そこからワイン飲みたいお客さんのおこぼれ頂戴!焼けたソーセージも頂戴!的な感じ。




夜になれば雰囲気もガラリ。
もうどこ見ても手作りで温もりあるアート、そして音楽。
もう飲むっきゃないっしょ!な雰囲気。

ただ、残念なことに天気もガラリだったわけで。
暗くなるにつれて小雨だった雨もどしゃぶりになってしまう始末・・・。
でも雨の中でも音楽と共に、傘を差してはしゃぐ人、傘なんて~とはしゃぐ人、たくさんのはしゃぐ人で盛り上がってました。









今回、このイベントには出店どころか見に行ったこともなく、
まったくの未知だった為、不安もありましたが
とっても楽しく、有意義な時間が過ごせました。

そんな楽しそうな空間が少しでも写真で伝わったのであれば来年!是非参加してみてください!



そんなわけで、今回出店の際に持っていったワインの一部を紹介していこうかと。

ドメーヌ・ド・ベル・ヴュー ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ 2011
後味がきゅるっきゅる~なミネラリー白!
軽くスッキリです。なのでガブガブと飲むのも”あり”なんですが、
そこは普通のミュスカデと思わずに、ぜひ早飲みせずに
繊細だけど豊富な果実味も味わってみてください。
楽しむ幅やシチュエーションが広がるかと!

苦味を思わせるというか塩っぽい香りと青リンゴの爽やかな香りが
海に限らず西日の差す森の中でも、そよ風感じながら飲んでみたかった。

ノエラ・モランタン ピショー 2011
続いては、ミュスカデとは対照的にトロピカル~ノエラの白!

マスカット様な香りはソーヴィニヨン・ブランっぽくない。
香りは厚みがあり、でも味わいはスッキリでクリーン。
なんか違和感を覚える香りと味わいのコラボ・・・でもこれがこのワインの個性なのかと。
消えそうで消えない酸味とフレッシュな旨みに、こちらも苦味の加減がたまらんです。

ノエラ・モランタン マリー・ローズ 2011
そして、次もノエラ!
以前ヴィンテージ違いで2010年を紹介させていただいたんですが、
なんとなく昨年のものより洗練された味わい。
余計な部分はそぎ落とされている感じで、なんだか
・・・ホントの私を見て!
って言われてる気分です。
ちなみにインポーターさんには、是非とも伊勢えびと合わせて飲んで!と。
合わせたいですが、なかなか伊勢えびに手が出ていない・・・。

レ・シャン・リーブル ラール・デ・ショワ 2008
こちらも以前紹介させていただいたラール・デ・ショワのヴィンテージ違い。
 (以前紹介したのは2006年モノ)
今回のはちどりソーセージに合わせたくて持って行きました。
このワイン特有のジュワ~とくる旨みと酸味がはちどりソーセージの肉の旨みと抜群にマッチ!
ただ、2006年に比べると2008年はやや肉付きが薄く、2006年にも合わせたかった!
でも、美味しかったから、それでいい!

ラ・トレイユ・ミュスカ レフロンテ 2010
最後は独特な個性を放つ赤!
こちらはインポーターさんで試飲させていただいて、個人的に食いついちゃったんです。
その時、飲んでパッと頭に出てきた言葉といえば・・・濃縮。
ウマって思って即注文。

店に届いて、またまた試飲してみれば前回は気付かなかった独特な香り。
ドライプルーンの甘い香りに鉄っぽさ、漢方薬のような独特さ。
これも個人的には好きです。
女性が造ったとは思えないくらいワイルドな赤です。

 


というわけで、ドドドッとダルくなる一歩手前くらいの長文で一気に紹介させていただきました。
どのワインも個性豊かで美味しくて、
今回「山のおんぶ」で、どれも美味しいと言ってもらえて本当に嬉しかったです。

今回紹介したワインはコチラ↓

⇒シチュエーションを選ばないスッキリ!ミュスカデはコチラ!
⇒個性感じる、トロピカルなノエラの白はコチラ!
⇒余計なものはいらないんです。ノエラのロゼはコチラ!
⇒ソーセージ食べたくなっちゃった方はコチラ!
⇒ワイルドな女性に憧れる方はコチラ!

そしてそして、今週土曜は夜市にてまた何本か紹介させていただく予定なので、
ご都合の合う方は是非遊びにいらしてください!

夜市の情報はコチラ!

2012-09-11

千葉、千葉、そして千葉

久方ぶりな飯島です。

オリンピックも終わり、まだまだ真夏日は続いてますが
もう9月も中旬に入り、気付けば紹介できていないお酒が溜まりまくっております。
まぁ、今後少しずつでも紹介していく予定です。




写真は今年の夏、宅飲みでは大活躍だった魔法のジョッキ。
販売されたのは2、3ヶ月くらい前のものなんですけどね・・・しかも、もう売ってないという。

よくあるビールの放置プレイの際に助かっちゃうぞっていう代物。
オリンピックなんか内容が白熱してくると、スルメは噛み締めてビールは放置なんてしょっちゅうあったわけで、そんな失態をおかしたって冷蔵庫から出したての状態で飲めるわけです。

まぁ、売ってないものの話はこれくらいにして
最近売られ始めたものの方を紹介するとします。

岩の井 純米酒 ちあうず

ご紹介するのは千葉の御宿町にある岩瀬酒造のお酒、「ちあうず」。
比較的濃厚な日本酒が特徴の”岩の井”がチーズなんかを使った洋食に合うように
仕上げたお酒なんです。




せっかくなんで千葉のお酒には千葉の食材をってことで、いすみ市のブルーチーズを注文。
ブルーチーズといっても比較的クセもなくて食べやすく、マイルドで美味しかったです。
そんなチーズと一緒に今回「ちあうず」 を飲んでみたわけですが。

「ちあうず」は香りは控えめな穀物香な感じで、
通常の日本酒に比べてアルコールが低いせいか軽い口あたり。
でも、軽い口あたりの中に強めな酸味と旨みがギッシリ詰まってます。

そして、個人的には飲み終えた後が印象的で。
なんというか、苦味がかなり抑えられているんです。

だからか、チーズのコクと「ちあうず」の旨み・酸味が調和した後も
日本酒の苦味の部分が浮いてくることがなくって
一緒になって消えていく感じ?
気付けばチーズ・ちあうず・チーズ・ちあうずの
やめられない、とまらない状態。

感じ方は人それぞれなので違った印象を持つかもしれませんが、
試してみてはいかがでしょうか?

岩の井 純米酒 ちあうず (500ml)  はコチラ!


そして、今日は千葉~な雰囲気なので
来週(9/17)片貝海岸にて行われるコチラのイベントもご紹介!




同じ日・同じ時間に千葉県全体で一斉に楽しくゴミ拾いということで、三連休の最終日!
興味ある方、お暇な方、海にはお世話になりまくりな方、参加してみてください!
僕も参加します。

詳しくはコチラ!


2012-07-02

手元にお酒があれば呑まずにはいられない。これを「アルトノーム症候群」と命名しようかと思っています。

季節の変わり目、お変わりありませんか?

一年中、財布の中は冬の空。山中です。

随分ご無沙汰をいたしております。
元来、不精な男なもんで…

東京に居を構えている時はセカセカと呑んでは「ブログ書かなきゃ!」と、尻に火がつきっぱなしだったものですが、山梨に移ってからはのんび~りお酒を愉しんじゃって…

「今度、ブログ書こ~♪」ってなもんで、滞ってしまいました。

手元にお酒があればねぇ~呑んじゃうし。のんじゃったらねぇ~。ねぇ?


けど、これからは呑んだお酒の魅力を伝えるべく、精進してまいります。
(↑主に若旦那への[ちゃんとやりますよ!]アピールです。)


と、そんな訳で、久々の正統派ブルゴーニュ


08 シャンボール ミュジニー レ・グリュアンシュ  ドメーヌ ディジョワ ロワイエ

「うまい!」


味わいの表現で「うまい!」って一番不粋な表現なんですが、これが一番最初の浮かんだ言葉です。


自分は作り手も畑も予備知識無い状態で仲真氏に飲ませてもらったのですが、もう開けたてから
ニヤニヤしちゃいました。
生粋の美人は生まれおちた時から美人なんですな。

まぁ…そうでない場合もあるでしょうが…。

透明感。整ったバランス。
赤系果実に動物的な香りが絡まって、柔らかな口当たりながら一本芯が通った味わい。

羊の皮を被ったなんとかってやつですか?

08年って「どうなの?」って評価も散見する年ですが。
いい仕事してますねぇ~って言ってあげたくなるくらい。努力の賜物なんでしょうね。

やっぱりお酒っておもしろいって思う今日この頃。
不精な山中ですが、「おっ!!」って思ったものを出来るだけご紹介したいと思っています。
FBかブログでかるーい感じで。

太田屋に扱いがない物もあるかと思います。
けれど、私達が標榜とする「愉しみの共有」につながれば。

こんなの欲しい!があったらどうぞご連絡下さい。
千葉の片田舎から全力で探し出します(若旦那が)。

では、また。










2012-05-24

今年初めての

かなり日にちが経ってしまったんですが、
今月の12日、はちどり食堂さんの夜市に参加させていただきました。

はちどり食堂さんのブログはコチラ!



昨年までは太田屋酒店として出店していたんですが、今年からは夜市スタッフとしてお手伝い。






もちろんワインも出させていただきました。
ただ今回からはグラス売りにチェンジです。

というわけで、今回の夜市で紹介させていただいたワイン4本ご紹介。

まず、白を2本!

ピュズラ・ボノーム トゥーレーヌ・テニエール・ブラン 2008

おなじみ、ピュズラさん。
葡萄はムニュ・ピノとシュナン・ブラン。

スモーキーな香りとリンゴのみずみずしく甘い香り。
なんというかグレープフルーツ程ではない・・・蜜柑っぽい果実味。
旨味さんが、保護者的な立ち位置で酸味&ミネラルのやんちゃっぷりを抑えてくれます。
キレッキレ!というよりはノビッノビなピュズラです。

嫌いじゃない。いや、むしろ好きです。

ピュズラ・ボノーム トゥーレーヌ・テニエール・ブラン 2008 はコチラ! 


フィリップ・ボールナール コート・デュ・ジュラ ”レ・ゴードレット” 2007

以前シェフが”赤いキツネ”と紹介した、個性的なジュラの造り手”フィリップ・ボールナール”。
シェフが紹介したのは赤だったんですが、こちらは白。
”レ・ゴードレット” は2007年が初リリースの希少シャルドネ!

開けたては微炭酸で、舌がピリピリ。
ナッツの風味たっぷり香ばしい焼き菓子のような芳香。
口当たりが優しく、はじめは水のような透明感なのに
徐々に我慢できなくなった酸・旨味・ミネラルがジワジワと出てきます。
・・・ピュア。

結構、個性あるので夜市に持ってくのを多少ためらったのですが、意外?に好評でした。

フィリップ・ボールナール コート・デュ・ジュラ ”レ・ゴードレット” 2007 はコチラ! 


続いて、赤2本!

ピエール・ゴーティエ ブルグイユ・ジュール・ド・ソワフ 2007

ロワール地方ブルグイユの畑仕事人間な生産者”ピエール・ゴーティエ”。
カベルネ・フランっぽくないって聞いてたんですが、正直カベルネ・フランっぽかったです。

ぽかったとはいえ、酸味が力強く、
ジューシーだけどスリムボディ。
味わいの波の穏やかさといったら、・・・湖畔浮かびましたよ。
余韻は清々しく、スルスルと呑めます。

ん~隠れグラマラス!

ピエール・ゴーティエ ブルグイユ・ジュール・ド・ソワフ 2007 はコチラ!


アルフィエロ・ボッファ バルベーラ・ダスティ・ムントリヴェ 2004

最後はイタリア、ピエモンテ州のワイン。
60歳過ぎの上品なイタリア紳士”アルフィエロ・ボッファ”の赤。

甘くて濃厚そ~なジャミーな香り。
一見パワフルなのに、ドライな味わいで
どこかつつましさが。
余韻で甘みがふんわり、ドライフルーツが口の中に残りタンニンも滑らか。

控えめだけど
ギュッと詰まってる、feelそう、ギュッと!なイタリアワイン。

アルフィエロ・ボッファ バルベーラ・ダスティ・ムントリヴェ 2004 はコチラ!


そんなんこんなんで、暴走気味に4本紹介させていただきました。
来月(6/9)も夜市は開催されますので、九十九里に来た際には酔っていってみてください。

2012-05-03

夏も近づく

八十八夜も過ぎ、GWも既に後半。 
どうも、茶摘みを経験してみたい飯島です。 

今日の九十九里は天気”大荒れ”になっていますが、
だんだんと暖かくなってきてましたね。

もう春も終盤。夏の気配もチラホラ。




先日、九十九里では海開き。
天気にも恵まれました。

そして、町にも人が集まり始め
活気を感じる中、お酒を配達していて気づかされます。

あーたけのこ、そこにたけのこ、ここにもたけのこ、と。

町中いたるところで筍の山積みを見つけるわけです。

これだけあれば中にはいるんじゃないですか?
朝から晩まで食卓に筍料理が並び、
早くこの筍が消えてくれないかと思っている人。


ちょっと待った!
酒のつまみにもしちゃいましょ!

ってことで、今日は筍料理にあうお酒をご紹介!


福祝 特撰大吟醸

お酒は千葉県君津市久留里の藤平酒造「福祝」。
ここの蔵は家族経営で、お酒も兄弟3人で造ってます。

そして、使われている水は「平成の名水百選」にも選ばれた”生きた水・久留里”!
三兄弟が造る、くるりの奇跡です。はい。



香りはずっしりこない爽やか系。まるで梨。
酸味が控えめなんで、ほんのりな甘味も目立ってます。
繊細で透き通る味わい、ツルリと飲んじゃう飲みやすさ。
 
もう筍ご飯とか若竹煮とか、筍の本来の香り・味わいを楽しめるものなんかを
つまみにしちゃったら、たまらんですね!


筍たくさん食べた後も、日本酒メインで考えたりするとまた食べたくなるはず!
お試しあれ!

2012-04-16

ガンダム…



「好きこそ物の上手なれ」
という言葉があるように人は好きなことには自然と熱中するから、
上達が早いということはよくある。

ギターが好きで弾きまくっていたらいつの間にか早弾きの名手になっていたとか、
ゲームが好きでやりこんでいたら高橋名人より早くボタンが押せるようになっていたなど
色々あるだろう。
しかし一つの事に熱中しすぎて周りが見えなくなり四六時中その事ばかりを考え
その事を考えると垂涎し始めると人はこう呼ぶ。

「マニア」

よい響きである。
どの世界でもマニアの方々に会うと自分もまだまだだ。精進せねばと考えさせられる。
とくにボクたちのようにお酒を紹介する職業の人間はそういった面も持っていなければ、
愛情を持ってお酒と人に向き合えない。売る側なのでそれだけではだめなのだが

そこにきて今回のお題「ガンダム」である。
ボクの周りでは昔からマニアの事を総称してガンダムと呼んでいた。
それが例え音楽でも、スポーツでも勉強でもなんでも
そのすじに長けた人または詳しい人。熱中している人をまとめて
ガンダムと呼ぶのだ。
それはマニアにはガンダム好きが多いという事もあるのだが
どちらに対しても失礼な話である。


その点ボクはまだまだガンダムにはなりきれていない、
しかし年間で量だけはワインを飲んでいる側に属する人間だと思う。
ちなみに今年に入って500本くらいは試飲していると思う。
そしてボクの場合試飲ではなくガチ飲みなのだ。
だってもったいないんだも~ん♪とか言ってる場合じゃないけど永遠のアマチュアです。
(普通はプロといわれている方々は吐き出します)
そして飲みすぎで脳細胞やられてきたなと最近よく感じる事も多いですねホント。


そんな中でもこのブログに何度か登場した造り手



ボーペイサージュ プライベート リザーブ‘10
このワインは造り手の岡本英史さんの自家用赤ワイン(非売品らしい)なのだが
品種がメルロー・ピノノワール・カベルネフラン………
すみません情報がない。(調べてみてください。)
教科書に載っているような品種の特徴がないのだからそんな硬い事考えずに
体で楽しめば良いんです。

感想は、もうコテンパンに旨いんです。
還元香は多少あるのですが、赤い果実の香りと瑞々しさ
喉を通過する時のスムース感
ワインと水とアルコールのギリギリのラインで成り立つ儚さと透明感
癒しグルーヴ全開で満開!
こんな贅沢な自家用ワイン素敵すぎます。

ただし岡本さんのワインは飲みたくても手に入らないのである。

このワインを飲んだ時この曲を思い出した。



nakama

2012-04-11

涙にむせぶ春の酒。

春ですね。  

花より団子。

団子よりアルコール。


あと一杯の誘惑に勝った例のない山中です。
自分への甘さでは誰にも負ける気がしないのです。
ごめんね、肝臓くん。

さてさて、私事ではございますが、今春より山梨へ移住してまいりました。

「なぜ?」って…
「そこにワインがあるから。」

↑が言いたかっただけです。


そんな引っ越し直後の一番忙しくて猫の手も借りたい位バタバタしている時に「親切」にも若旦那・飯島氏が遊びに来てくれたわけですよ。

全く空気を読んでくれないところが大好きです。
女豹のポーズらしい…


転居後、心機一転の一本目に何を飲もうかと色々と考えたのですが、
一番最初に思いついたこの子に。


07 サンジョセフ ブラン  ダール・エ・リボ

山中にとっての思い入れのある白ワインランキング1位のワインなのです。

昔、03を仲真氏に飲ませてもらったことがあって、
当時はワインに対して「勉強」として飲んでいた部分もあったのですが
そんな小生に純粋にワインを「愉しむ」ことを教えてくれた。そんなワイン。

それまでの白ワインに対する考えを一回転半させる位のインパクトでした。

紹興酒の様な酸化したニュアンスの柔らかい酸と重心が低くボリューム感のある果実感。
塊になって飛び込んでくる旨味。

派手に飾り立てるのではなく、じんわりと力強く。
一応、ソムリエ(が、しかしペーパーソムリエ)の表現としてどうかとは思うのですが、

「じゅん、じゅわ~!」です。

杯を重ねるごとに目まぐるしく変化する味わいと、口に運ぶごとに楽しくって。

こいつのせいで底なし沼にはまるかの様にワインに心酔しちゃったんですね~

そんな思いと、お土産に持ってきてくれたイワシ(九十九里名産)を噛み締めながらの
07サンジョセフ。

飯島氏に見えない所で感涙に浸っていたのは秘密です。。

07は、まだ少し固さも残っているのですが、十分楽しめます!

2、3日かけて味わいの変化を愉しむも良し!
バスローブ姿に大きなグラスでグルグル回すアダルトな自分の雰囲気に酔うも良し!

楽しいワインです。太田屋でぜひっ!!


ダール・エ・リボ サン・ジョセフ ブランはコチラ!


2012-03-20

発酵の里

先日、千葉県の神崎町で行われた”お蔵フェスタ”に行ってきました。


発酵の里として有名な神崎町が町をあげて発酵で賑わうお祭り。
街道に沿ってたくさんの露店も出ていて、もう町中あっちこっちに微生物。

中心となって盛り上げているのが神崎町の酒蔵「寺田本家」と「鍋店」 。


露店でちょいちょい食べ物をつまみつつ、
まずは、仁勇・不動で有名な鍋店さんへ。


着いて早々に、試飲会場へ。
30種類ちかくの試飲用のお酒がずらーっと並んでます。

もう一件ある...酔わないように酔わないように...と思いつつも
笑顔でお猪口に並々注いでくれるおばちゃん達。
少なめになんて言えない!

一周したところで、蔵の方へ。


入っていきなり蒸されてます、酒米。
食べることもできました。味は...


圧搾機で搾ったお酒と袋吊りで取れたお酒の飲み比べなんかも。
その場で搾って、飲んでって感じで、まだプチプチいってました。




酒母と仕込みタンク。
ブクブクと忙しく働く微生物。

まぁ、この辺りから試飲会場でのおばちゃん達の愛情アルコールが足にき始め、
この仕込みタンクに浸かりたくなったのを覚えています。危険です。


そのまま、千鳥足で寺田本家さんへ。



蔵内には豆電球が吊り下げられていて、いい雰囲気醸し出してます。




陽気な蔵人さんの話を聞きながらの蔵見学。
気持ちよく仕事をしているというのが話から伝わってきます。




写真は昔ながらの仕込み方「生もと造り」に使われている桶と櫂棒。
これを使って蒸し米と麹をすり潰す「もと摺り」が行われます。
これがかなり手間のかかる作業で、今ではこのつくりを行っている蔵は少ないんです。

蔵人さんが実際に「もと摺り」の際に唄う歌を聴かせてくれました。
スンゴイ良い声してました。


そんなこんなで蔵見学を終えた頃にはもう夕方。
丁寧にモノを作っていくだけじゃなく、その場所や人も楽しく・大切にしている雰囲気に
帰る頃、僕の発酵はピークを迎えていました。

写真のお酒ですが、
せっかくだから帰りに限定酒でも買っていこうと思ったところ、 このお酒があったわけです。
同じ限定酒ではあるんですが、これは昨年のもの。

震災があったのが一年前。
神崎町も大変な被害を受け、昨年は予定していた蔵祭りが行えなかったんです。
その為、残っていたお酒。
なんとなく、こちらのお酒を買っていくことにしました。

昨年行えなかった蔵祭りの分も、このお酒で味わおうと思います。

2012-03-07

山梨とクレマチス

どうも、飯島です。

最近シェフ山中が引っ越したので、ゴマ漬け持参で引越し先の山梨へ行ってきました。


充実した山梨旅行を思わせてくれる、ぶどう畑の写真。

でも、実際は欲をかき神奈川にも立ち寄って向かった結果、渋滞にも巻き込まれ・・・
シェフ宅に着いたときには勝沼周辺の人たちの活動時間は終わりを迎えていたわけです。


上の写真は勝沼のぶどうの丘。
もちろん、ぎりぎりアウトでカーブには入れてもらえず。

でもいいんです、今回は。
なんたって美味しいゴマ漬けを届けられたんですから。



そんなわけで、今日は
その山梨県のワイン「四恩醸造・クレマチス」が入荷したので、ご紹介。


去年のワイン会で使用させていただいたワインですが、
その当時はまだ当店では扱えていなかった為、初入荷のクレマチス。

マグナムボトルも入荷しています!

四恩醸造 クレマチス(橙) 2011
まずは、橙から。

今回手書きではないですが、ラベルに上書きで”無添加”
こういうところ、いーですよね。

橙に関しては、酸化防止剤は無添加。


オレンジ色の多少にごった外観。
写真めっちゃ旨そうに撮れました。
マグナムボトルに比べると750mlの方が澱が多かったです。

以前紹介した窓辺やローズの橙に比べると、ややどっしり構えてます。
香りはアルコリックでスパイシー。
飲み込んだ後には鼻の中をすりおろしリンゴが通過です。

キリッキリな酸味ではなく、角の取れた酸味で
飲み込んだ後にはふっくらナッツ感とみかんの皮を連想させるような苦味。

そんな個性を泡がシャキッとまとめた、しっかりめな甲州。

四恩醸造 クレマチス(ロゼ) 2011

続いて、ロゼ。

こちらはほんの少しの酸化防止剤が加えられてます。



写真だと分かりづらいんですが、開けたロゼは橙よりも濁っていました。

四恩さんの話によれば還元香があるとのことでしたが、
個人的にはまったく気にならなかったです。
トップに野菜っぽさ、そして徐々に出てくる苺と綿菓子みたいな懐かし~香り。


こちらは軽やかで
味わいがコーティングされてるようなツルツル感とミルキーさ。
飲んだ後には苺の丸かじり感。

全体の優しい味わいを泡がワンプッシュしてくれます。


そしてそして、
せっかくの発泡ワインなので自宅にあるグラスを使ってグラス別に飲み比べてみました。


写真の中のグラスで
一番香りの特徴をつかみやすかったのはテイスティング用グラス(写真=右)かな~と。

今回のワインではブルゴーニュグラス(写真=左中)だと、
なんとなく爽やかさが欠けてしまうような、香りが重たく感じてしまいました。

見た目ではやっぱり
フルート型(写真=左、右中)の泡の立ち上る感じがおしゃれ感。
でもそれだけじゃなく、他のグラスに比べて温まりにくいし、炭酸も抜けにくかったです。
パーッと華やかさを演出するにはやっぱりこっちですね。

グラスなんて~と思われるかもしれませんが、
グラスによって味わいも含め、かなり印象って変わるんです。

ワインだけに限らず、お酒や飲む状況に合わせてグラスを用意すれば、
より一層お酒を楽しめると思うので試してみてください。





最後に...シェフと野郎二人で見に行った勝沼の夜景写真で閉めようかと。

なお、既に橙・ロゼ共に本数が少なくなってきているので、試したい方はお早めに。

四恩醸造 クレマチス(橙)はコチラ!
四恩醸造 クレマチス(橙)1500ml はコチラ!
四恩醸造 クレマチス(ロゼ)はコチラ!